通い慣れた道を 一人歩く
家からいつものスーパーまでの緩い坂

少し強くなり始めた日差しに手をさしのべ空を見上げる

ついこないだまで 隣にあった影法師
いまは並んで歩くこともない
照れ屋のあなたは 手を繋いだりできなかったよね?

ほんとは 離れて歩くふたりの影が
長くのびてぴったり寄り添う姿を 眺めるのが 大好きだった
いまは どこの空の上
寂しそうな影法師 ポツリポツリ濡らす涙を
あなたは 見ているでしょか?
通い慣れた道を 一人歩く
家までのびる帰り道の緩い坂

少し傾き始めた日差しを背中に受けて空を見上げる

あっけないほど 軽く感じる買い物袋
二人分は幸せの重さだね
無口なあなたは 優しいことばなんて言えなかったよね?

黙って 奪うよに手元軽くして
怒ったみたいに前をあるきだす影法師 眺めるのが 大好きだった
いまは どこの空の上
寂しそうな影法師 ポツリポツリ濡らす涙を
あなたは 見ているでしょか?

いまは どこの空の上
寂しそうな影法師 ポツリポツリ濡らす涙を
あなたは 見ているでしょか?


                             by すず&eye-kugenuma-  2005.6


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