いつもの 曲がり角 少し早く 着いた僕を
見つけて君は 向こうから 走ってきてくれたね
君は カバンとラケット 僕は自転車 押してたから
手をつなぐことなど気づきもしないで
ただ…並んで歩いてただけだね

仲間と うまくはぐれて 一本後の 電車にのって
偶然会ったようなふりして 一緒に帰ったりしたね
朝来た 同じ道を いつもどおりに あの曲がり角
じゃあね おやすみ そして小さくなる
君が きまって一度振り返る
洒落た店にも 夜の海にも
結局二人で行かなかったけど
当たり前のように いつも一緒に いたから いいよね
あのねと いった君が なんでもないのと はなしをやめる
そんなことが 何度かあった後 君とはぐれてしまった
僕から いわせたかった そんな君の 揺れる気持ちに
気づかなかった 応えられなかった
そして なにもしてあげられなかった
なんであの時 君を振り向かす
ことが僕には できなかったんだろう
いっしょにいたいよ 君が好きだよ それだけも いえずに
だれかの 歌のとおりに いくつもの恋を 渡り歩いた
君に似てたり似てなかったり 好きといったりいわれたり
最後に 想い出に したくなかった 事実が残る
はじめて好きだと いったのは君に
それに 応えてくれたのも君
どこにいるのか  なにをしてるのか
ひとりでいるのか だれかといるのか
泣いているのか  笑っているのか
覚えてるのか   捨ててしまったか
もう一度「好きだと」いっていいかい
「変わらないわねと」振り向いてくれるかい
だれも知らない 君だけが 知ってる ことだね
                     by eye-kugenuma-


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